入院したのがクリスマス後。

『安静に』と言われるほどの怪我ということもあり、年末年始は一時帰宅も無く病院で過ごすこととなった。

軽い怪我や症状が良くなって来ている方々は一時帰宅しており、院内はいつにも増して静かである。

相変わらずの個室生活でかなり退屈な毎日。

元旦の朝食は、正月らしい料理が頂けました。
病院でお雑煮が食べられたのは嬉しかったです。

食事で思い出すことがある。

入院する時に用意する物のなかにスプーンと書いてあったと以前に書いたのだが、スプーンを使う食事があったのだ。
まぁカレーが出たんですけどね。

スプーンなんか用意していなかったので箸で食べましたよ( ´〜`)

その他にも麺類がたまに出ましたね。
塗り箸しか用意してなかったので、上手く掴めずツルツルとすべって食べ辛かったなぁ。

外科だったので様々な食事が出てましたね〜。


正月も過ぎ数日経つと大部屋の方が退院することとなり、私は大部屋へ移ることが出来ました。

やはり大勢居る部屋は賑やかで楽しいものです。

連日のように皆で晩酌で盛り上がる。
入院生活が長い方からは、この病院にまつわる話が聞けた。

以前居た入院患者が酔っ払って騒いでしまい強制退院させられた話や、ヘルニアで入院してて退院間近の方が大きなクシャミをして更に腰を悪化させ入院延長になった話など。

面白かったのは宅配ピザの話。

小腹が空くと宅配ピザを頼むことがあるそうな。
入院しているにも係わらずだ。

『○○整形外科に入院してる』

と告げるとピザ屋も心得ているようで

『受け渡しは1階のトイレの窓ですね?』

と応じてくれるらしい。
入院しているとはいえ、ピザ屋にとっては客なのだからちゃんと配達してくれるんだね。

しかし受け渡し場所が『トイレの窓』っていうのがなんとも怪しげである。
ヤバイ物の取引してるみたいだよね。

入院生活も慣れてくると夕食後に外出することが多くなってきた。

食事の時間が早いので小腹が空くのだ。

『散歩してきま〜す』

と言って3〜4人でラーメン屋へ出かけることが楽しみの一つとなった。
ラーメン・ギョーザ・ビールの3点セットが定番である。

毎回違うラーメン屋へ行くのだが、さすがにラーメンばかりでは飽きてきた。

病院の近くにお好み焼き屋が有ったので行ってみることにした。

お好み焼きとビールは相性が良く、ガンガン飲み腹いっぱい食べた。

空腹も満たされ“さて帰りますか”となったところ


『ちょっと臭うんじゃない?』

とヘルニアで入院しているオッチャンが言った。
ビールが臭うわけではない。
キムチ臭いのだ!!

キムチ入りのお好み焼きを食べたのでかなりの臭いなのだ。

さすがにコノ臭いで病室に戻るのはマズイ。

皆悩む中、私が



“キムチ入りお好み焼きをお土産として持ち帰りましょう!”


と提案した。

病室に残っている方を気遣った訳ではなく、同じ物を食べさせ部屋中キムチ臭くしてしまおうという考えからなのである。

この提案には



『なるほど』



『Latourちゃん頭良いなぁ〜』


と全会一致で決まる。

頭が良いかどうかは別として、悪知恵だけは働くのですよ( ̄ー ̄)


持ち帰ったキムチ入りお好み焼きのお陰で、次の日は部屋中キムチの臭いが充満しておりました((( ;゜Д゜)))





ここまで入院生活の事は書いてきたが、怪我の具合や治療について全く触れていないことに今気付きました(≧∇≦)b

少しだけ書いておこう。

腰の怪我と言うことで、コルセットを作りました。
自分の体にフィットするようにサイズを測ってもらって作った物です。
記憶が定かではないが2万?くらいしたのかな。
労災での入院なので後から戻ってきましたけどね。

コルセットは基本的に常着するとのこと。
寝るときも着けていた方がいいと言われましたが、苦しいので外してました。

治療は、腰のけん引と注射の毎日。
それ以外の治療はなし。
骨折なので他にすることは無いんでしょうね。

体調が良くなってくるとスポーツクラブのプールへ行ってリハビリ。
病院で法人会員になっているらしく、タダ券を貰って通ってました。

プール通いも帰りにビールを飲んで帰ってくるのが楽しみでした。



入院生活も40日近くになったころ退院OKがでました。

やっと普通の生活に戻れる時がきたのです。

期待していたエロイ事など起こることなく退院することとなったが、十分に休養できました。

通院は暫く続くが自宅に帰れるのは嬉しい。


その後1ヶ月ほど自宅療養し職場へ復帰した。






この入院生活は忘れることが出来ない貴重な体験でした。





======== 完 ========
まだ続いていた入院話。

この話もそろそろ終わりそうな予感が!!


入院当初は連日のように会社の方がお見舞いに来てくれた。

時期的に超多忙な時期にも係わらず来てくれたのは嬉しいです。

お見舞いの品は圧倒的にお菓子類が多かった。
売店など無い小さな病院に入院していたので助かる。

缶コーヒー1ケースも頂いた。
これはマジで助かったデス。

だって自販機すらないのよコノ病院は(≧∇≦)b

飲み物をキープしておかないと、食事時に出されるお茶か最悪水道水を飲むハメに・・・。

さすがに日中からビールを飲むわけにもいかないしね〜。

入院生活も2週間ほど過ぎると、週末は自宅へ帰ってもいいことになった。
徐々に回復してきているようでしたからね。

週末にお見舞いに来る方が結構居たようである。

普通なら「週末に来る人が多いのでは?」と思うでしょうが、お見舞いに来てくれたのはホテルマンの面々なので週末に時間が取れるということは殆ど無いのです。

私が自宅へ戻っている間に何人か来てくれたようで、なんだか申し訳なく思いました。

可愛い子が一人でお見舞いに来てくれたに合えなかったのは残念でしたよ〜( ´〜`)

上司も来ていてくれていたようで、病院に戻るとベッドに紙袋が置いてありました。

メモが貼り付けてあり







ウヒヒヒヒ






と書いてありました。




“何かな?”


と思い袋を開けてみると、仕事に役立つ食材の本のほかカバーの掛けてある文庫本が入っていました。

読む本が無くなってきたので、これまた助かりました。




カバーの掛かった本を読んでみると普通の小説とは違う感じがした。

とりあえず読み進めていくと官能的な表現が目立ってきた。



(;・∀・)ハッ?





“むむむ!!”




“コイツはもしかして???”



カバーを外し表紙を見てみると官能的な絵が描かれており、タイトルは




『女子高生ナンタラカンタラ』



と書いてありました!!



ハイ!官能小説ですね( ̄ー ̄)ニヤリッ



さすが上司だ!やることが他の人とはちがうな!!


暇なのでそのまま読むことにした。

読み進めていくとかなり官能的な表現が多くなってきました!


“う〜む、文字だけで表すエロスは一味違うな”



と思ったかどうかは忘れましたが、やや興奮気味に読み進めた。
頭の中を色々な想像が駆け巡っております。

不測の事態に備えて下半身には布団を掛けてましたよ?( ̄□ ̄;)
戦闘体勢に入ってたらマズイし〜。

没頭した為か、午前中から読み始めて寝る前までに読破しました。

読み終えた私はちょっぴり大人になった気がしました( ´_ゝ`)



この本のタイトルが『看護婦〜〜〜』とかだったら、場所が場所だけにかなりヤバイよね。

何がヤバイんだか知らんが( ´_ゝ`)


まだ続く・・・


ようです・・・。
暫くぶりにホテルの話を〜。

読み飛ばされているとは思われる話題ではあるが、コレは自分用のメモなんだ!と言い聞かせ書き綴ることにする。


クリスマスの悪夢3の続きね。


【入院編】

病院で腰椎圧迫骨折と診断され、メデタク!?入院することが決まった。

就業中に怪我をしたので労災扱いとなり、入院費用の心配することが無いのである。


入院するまでには2日ほど時間が有ったので、入院準備をすることにした。

病院より頂いて来た書類には、入院する為に必要な物が数多く書かれてあった。

○調味料(醤油・ソース等)

○箸・スプーン

スプーンもデスカ???

外科だから食事制限もないし、スプーンを使わないと食べられない物でも出るのかなぁ〜。

「箸があれば充分だべ」

と思い、スプーンは用意しなかった。

その他、身の回りの物が色々と書いてあった。

毛布も持っていったほうが良さそうなことも書いてあったかな。
冬に入院するのであったほうが良いのかもしれないが、若いので必要ナーシ!


簡単に揃えられる物は近くのスーパーで揃えた。

スーパーで買ったものでほとんどの物は揃ったが、入院中のヒマ潰しアイテムが無いことに気付いた。

近くでは揃えられそうにないので街の中心部へ地下鉄で出掛けた。

CD数枚と大量の本(主に椎名誠カンケー)を購入。
かなりの重さとなったがタクシーなど使わず、地下鉄>徒歩で帰宅〜。
怪我をしてこれから入院する者とは思えないバイタリティーである!

一通りの準備は一人で済ませた。




いよいよ入院デビュー当日を迎えた。

期待(エロイこと)と不安でドキドキである。

荷物が多いのでタクシーで病院へ。
私が入院したところは、あまり大きくない個人病院なのだ。

病院へ着くと入院の手続きをし、病室へ案内された。


大部屋が空いていないらしく二人部屋に入ることとなる。
(自腹じゃないからどこでも平気よ〜)

二人部屋に入ってみると片方のベッドは空いており、個室気分で入院生活がスタートするのだ。


一人で快適〜♪と思ったが、個室は寂しいものである。
話し相手が居ないのよ・・・。

そんな訳で入院初日からハイペースで本を読みまくり、CDもガンガン聴いた。

初めての入院ということで、病院の一日の流れに戸惑う。

午後から入院したのだが、16時半頃には早くも夕食なのである。
“まだ腹減ってネーよ”状態だが、食べないわけにもいかず無理矢理食べた。

消灯も21時と早く(病院では普通か)、今までの生活サイクルと全く違うのである。
酒も飲まずに眠れません(≧∇≦)b


入院生活も数日過ぎると飽きた。

「安静にしていてください」

と看護婦に言われたがジッとなんてしていられない。
喫煙所に行く回数も次第に増えてきた。

喫煙所通いが多くなるに従い大部屋の人達と話をする機会が増えた。

そこで

“酒も飲まずに眠れないのです・・・”

と話を切り出すと

「酒飲んでるよ〜」

との答えが!!

どうやら隠れて飲んでいるらしい。
皆コーヒーカップに入れて飲んでいるようだった。

さすが整形外科に入院している人達だ。
腰や脚を怪我しているだけなので元気そのもの。

「酒飲まネーとやってられねーべ」

って感じです。


そんな話を聞いたからには私も黙ってはいられません!!

行動開始だ(っ´∀`)っ

家に電話をする。


私“俺だけどさ、明日ビール持ってきて〜”


親「お前は入院してるんだぞ!何を言ってるんだ!!」


私“眠れないし、他の人たちも飲んでるからさ〜”


親「まったくもぅ・・・(´・ω・`)」


こんな感じで話は纏まった。

最後に


私“バレルとマズイから紙袋に入れてきてね〜”


ぬかりは無いのですよ( ̄ー ̄)

次の日ビールが届いた。

早速その夜ビールを飲んだ。
約1週間ぶりのアルコールである。



マイウーーーー



ビールを得てからは夜が待ち遠しかった。

少しでもアルコールが入ると寝つきがよくなったような気がする。

ビールだけでは物足りなくなると、昼間に“リハビリ”と称して散歩へ出かけ酒屋へ行ってバーボンを買って来た。
勿論カバン持参です。

個室生活の寂しさもあり、バーボンをストレートでガンガン飲んだ。

さすがに飲みすぎたようで、次の日は二日酔いとなり午前中は寝込んでいました。
臭うとヤバイので布団を被ってました。

入院中に二日酔いするなんて愚かだなぁ。




もう直ぐ終わるかと思っていたこの話ですが、もう暫く続きそうです。
2の続き。

長くてすまんねぇ(´・ω・`)



会社から家に連絡がいったようで、暫くするとオヤジとオフクロが車で迎えに来た。

二人ともビックリしていたようだった。


付き添ってくれていた先輩に会社の事をお願いして帰ることにした。



「ゆっくり休め」


とのこと。


迎えの車の中でも後部座席でうつ伏せ状態。
家に帰って大丈夫なのだろうかと思った。

家へ着いたが、2階にある自分の部屋に行くのは困難だ。
下手に動くとマズイので、とりあえず茶の間の隣の部屋に布団を敷いてもらい横になる。

これまた一苦労だった。

腰に痛みがあるものだから、布団に横になるまでの過程が恐ろしく時間が掛かる。
なんとか横になれたものの、身動きが取れない。


暫くするとトイレに行きたくなった。

だが起き上がるのが容易ではないのだ。

動くと痛いんだからな。


見かねたオヤジが起こしてくれた。

私の目には自然と涙が流れ泣き出してしまった。

怪我をしていて動くことすらままならない状態であるが、親の手を借りないとトイレにも行けないのでは泣けてくる。


「怪我してるんだから無理するな!」


と言われたが、ますます情けなくて泣けてくる。


コタツに入るのもなかなか大変なので、茶の間に椅子を用意してもらいサイドボードの上で食事を摂った。

布団にそのまま寝ると動けなくなるので、2階の部屋からベットを運んできてもらいあまり使っていない部屋で休むこととなった。

寝返りも打てず、クシャミなんかしたら激痛が走る状態。


そんな状態で週末を過ごすことに。

怪我をしたのは22日。
なもんで、週末と重なったクリスマスは腰痛に耐えながら迎えた。

痛くてもビールは飲んだし、家でのクリスマスをのんびりと過ごした。

社会人になってクリスマス期間を家で過ごすのは初めてだった。
この時期は稼ぎ時なので、夜は毎年働いてたもんな。



そして週明けに再び病院へ行った。


すると精密検査が必要らしく、他の病院へ行って検査することとなった。

紹介状を書いてもらい、次の日に紹介された病院へ行った。

どうやらMRIというものらしい。

台の上に横になり、筒状のもので体を全て覆い尽くして撮影するとのこと。

中に入れられたのだが、これまた狭い!!!

これは閉所恐怖症の方だと耐えられそうにないでしょうね。

どのくらい入っていたか忘れたが、かなり長時間だったと記憶している。


MRIで撮影された写真を持って最初の病院へ戻る。

検査の結果は腰椎圧迫骨折と言うものらしかった。
腰椎の1つが潰れてしまっているんだとか・・・。






ということで入院決定!






いろいろと話を聞き、二日後に入院することとなった。









すまぬがまだ続きますゾ( ´_ゝ`)
1の続き。



私の周りには、上司の他に総務のオジサンとかも来ていた。

「あら〜、Latourちゃん!ギックリ腰?」

私の本名は“ちゃん”付けされるような名前である( ´_ゝ`)
結構そう呼ばれるのよね〜。
しかし今はそんなことはどうでもいい。

ギックリ腰かどうか聞かれても答えようがない。
私は医者ではないからな( ̄ー ̄)

とりあえず動くことが出来ないので、病院に行くことになったようだ。

その時私は痛みで苦しみながらも

(やった!!これで忙しいクリスマス期間は休めそうだなぁ)

と心の中で喜んでいた。


いざ、倒れている私をレストランから外へ運び出すことになった。

“タンカでも来るのかな???”

と思っていたら無いらしく、テーブルクロスに包まれるような形になり2〜3人で運び出された。

いくらタンカが無いからと言って、テーブルクロスで運ぶのはいかがなものかと思うぞ。

そのままエレベーターに乗せられたが、テーブルクロスに包まれたわたしは床に置かれる形で移動してました?( ̄□ ̄;)

ホテルの最上階から1階まではかなりあるので、私が痩せているとはいえ重いのは分かる。
一応ケガ人だからさぁ、もう少し考えて欲しいよね〜。

外へ出てみると救急車が来るのかと思ったら、タクシーだったよ

(≧∇≦)b

何故タクシーだったのか今でも不思議に思う。


タクシーの中では後ろの座席にうつ伏せ状態で乗せられ、窓からは空しか見えない。
どこの病院に連れて行かれるのか全く分からない。

30分ほど経過しただろうか、ようやく病院に着いたようだ。

運び込まれたのは個人病院らしく、○○整形外科と書いてあった。

テーブルクロスのまま病院内へ運ばれる。

休日の為、外来の患者は居なかったが入院患者は窓から私のほうを眺めている。
テーブルクロスで運ばれてるんだから気になるさね〜。

病院へ入ると直ぐにレントゲンを撮られた。
向きを変え何枚か撮った。

レントゲンを撮り終えると看護婦(今は看護師って呼ぶか)さんが

「痛み止めの座薬を入れます!」

と言ってきた。
続けて

「自分で入れられますか?」

と聞いてきた。

ケツを出すのにはかなり抵抗があったし、もしパンツのゴムが伸びてたらカッコワルイし〜ΣΣ(゜д゜lll)ガガーン!!
自ら挿入を選択!!


座薬を入れたあと先生の話を聞くと、様子を見て連休明けに来るようにと言われた。

詳しいことは言っていなかったが、腰に異常があるのは間違いないようだ。
これでクリスマス期間中の休みは確定。


家に帰ることとなる・・・。





まだまだ続きますゾ┐(´ー`)┌
毎年12月になると思い出すとことがある。
思い出すと言うより、忘れられない悪夢だな。



あれは私が24才の時のことだ。

ホテルのレストランに勤務し、黒服(責任者)となって初めて迎えるクリスマス。


前月に私以外の黒服総入れ替えの人事異動があり、なにかと辛い日々が続く中クリスマスの準備にも追われていた。

クリスマスといったら、洋食系のレストランは一年で一番の稼ぎ時なのです。あの忙しさはハンパじゃねーよ( ´〜`)


黒服が入れ替わった為、このレストランでクリスマスの段取りを把握しているのは私だけです。

前任の先輩黒服にアドバイスしていただき、調理場との打ち合わせやレストラン内の配置図を作成した。

ボッタクリリーズナブルな価格で提供するシャンパンやワインも全て手配済み。

クリスマス期間を数日後に控え、用意するものは全て整った。


クリスマスのイベント期間は、確か22〜24日の3日間だったと思う。







そして初日の22日を迎えた。

ランチタイムも終わり、クローズタイムを利用してディナーの準備です。

予約で満席の為テーブルセッティングが大変です。
クリスマスは忙しいのが分かっているので、ほぼ全員出勤で対応するのである。


テーブルのセットは女性従業員に任せ、野郎共は力仕事だ!

レストランの中央部分には、お客様の目の前で調理する為の機材が次々と運ばれてきます。

様々な機材が運ばれてくる中、一際大きな機材がレストランの入り口へ到着した。
入り口部分は2段の階段があり、持ち上げないと中に入れることは出来ない。

この機材はかなりの重さで、7〜8人の野郎共でやっと階段1段分の高さまでしか持ち上がらない代物だ。

しゃがんだ状態じゃないと手を掛ける部分が無いのでかなり大変なのだ。



私は機材の前方を担当することなり、後ろ向きで運ぶ形となった。

皆で息を合わせ1段目へ上げようとして持ち上げたところ、何か変な音が聞こえてきた。











“パキーーーーーーーーーーン!!!”








高価なグラスを割ったような、とてもクリアな音だった。

“何の音だろう?”と思う間もなく自分の体に違和感を覚えた。

直感的にヤバイと思ったので、機材から手を離し後方へ倒れこんだ。



うつぶせ状態で倒れこんだのだが、腰の辺りに異常を感じた。


さすがに重い機材を運んでいる途中で一人離脱したので、運んでいる方々は異変に気付いたようだ。

私のただならぬ状態に作業は中断。



「大丈夫か?」



「しっかりしろ」



などなど心配する声をかけられる。

私は必死で立ち上がろうとしたが全く立てない!!

立つどころか動くことすら出来ない状態。


準備の邪魔にならないように、うつぶせのまま端の方へ移動させてもらった。

機材の方は手伝いを呼んで運び入れたようだった。


私は倒れこんだまま準備を見守る。







・・・・つづく
ホテルのスカイラウンジで働いていた時のこと。

ホテルの最上階にあり、見晴らしが良い所だ。

カクテルやウィスキーなど様々なお酒の他、オードブルや軽い食事を提供している店だ。
バーよりは気軽に入れる感じかな。

週末ともなればほぼ満席になるが、平日はホテルのラウンジらしく静かな空間を楽しめる雰囲気だ。

“お忍び”と思われるカップルも沢山来る。

仕事上、常に各テーブルに注意を払う。
勿論あからさまに見つめるわけではなく、さりげなく観察するような感じかな。

ある時、一組のカップルが座っているテーブルで目が止まった。

中年男性と若い女性のテーブルだ。

二人とも赤ワインを飲んで語り合っている。
よくある光景だ。

暫くすると女性はトイレへ行った。

何気なくカップルが居たテーブルを見てみると、女性の飲んでいたグラスに男性が何かを入れたような気配。ハッキリと見えなかったので断言は出来ない。

グラスを見てみると錠剤のようなものが見える。
これも定かではない。


“う〜む、謎だ・・・”


そのうち女性はテーブルへ戻ってきた。

また二人で語り合いながらワインを飲んでいる。

二人とも酔った様子も無く普通だ。



会話は聞こえないが、男性がルームキーをチラつかせながら何か喋っている。

女性の方は何やら眠くなってきたようだった。


“ま、まさかグラスの中の錠剤っぽいのが見えたのははアレなのだろうか・・・?”



ずっと見ていたわけではないし、余計なことは言えないのでどうすることも出来ない。
あまりお客を疑うことも出来ない立場だしね。

グラスのワインは残っていたが、カップルは会計を済ませ店を出ていった。

その先は分からないが、たぶん部屋に行ったのだろう。


その後どうなったまでかは分かりません。


テーブルを片付けた時にグラスを見たが、錠剤らしきものは溶けてなくなっていました。



実際の話ですが、“錠剤”のように見えたものがホントに薬だったらちょと怖いね。
ホテルの思い出話。


ホテルには様々なお客様が来る。

普通のお客様が圧倒的に多いが、曲者のお客も多数居た。

今回は、今でも印象に残っているお客のエピソードを紹介しよう。


私が入社して最初に配属されたのがコーヒーショップだ。

ここは朝早くから営業していて朝食を提供していた。

顧客で大会社のお偉いさんがしょっちゅう宿泊していて、その度に朝食を食べに来る。

毎回食べるのは決まっていて、目玉焼きにベーコンを添えたものを注文する。

ベーコンはクリスプ(カリカリに焼いたもの)が好みのようで、何度か作り直しを要求された。

このお客に提供するベーコンは普通のカリカリベーコンのレベルではないのだ!!
普通のカリカリベーコンを持っていくと





「コノベーコンハ、クリースプジャナイヨー!」





と、日本人のクセにアメリカ人かぶれした喋り方で作り直しを要求する。
ケント・デリカット(古っ)風の喋り方と思っていただければ分かりやすいだろう。

そのお客に出したベーコンは、かなりのカリカリ状態だ。

これよりもカリカリするということは、真っ黒コゲの一歩手前の状態になったベーコンになる。

仕方ないのでガチガチのベーコンを持っていくと



“これだよ!!!”



と言わんばかりの表情で喜んで食べる┐(´ー`)┌

毎度アメリカ人かぶれの口調で喋るものだから、我々の間ではこのお客の事を


非国民


と呼んでいた(´∀`*)


この非国民が来ると皆避けていたのは言うまでもない・・・。


事務所で非国民のマネをしてたりしたっけなぁ。
最近は、文字を書くことがめっきり少なくなりました。

書類はPCで作るし、手紙もほぼ廃れメールばかり。
これでは文字を書く機会は殆どありませんね。



ホテルマンの頃は仕事柄、文字を書くことが多かった。
多かったと言うより、書かないと仕事にならない。

ホテルのレストランで働いていたので、オーダーを書かないといけませんからね。

その書く文字は英語やフランス語だったが、字の上手い下手が漢字と同じように現れる。

ミミズが這ったような字を書くヤツ、書き殴るような字のヤツと様々だ。

そうそう字が綺麗な人はいなかった。
特に男性は酷いのが多いな。

私の字もそんなに綺麗な方ではないと思うが、文字全体のバランスも取れていて読みやすい字だったと思う。
女性っぽい字らしい。



後輩の女性社員から度々言われたことがある



「Latourさんの字って可愛いですよね。私好きですよ。」



.。.:*・゜从n^◇^)η゜・*:.。.ミ ☆


こう言ってもらうと嬉しいよね。



でも、「字よりも俺の事が好き!」と言って欲しかったのだがね・・・
┐(´ー`)┌


ホテルということで可愛い子多かったのよね〜。



今となってはいい思い出である。

字は綺麗なことにこしたことは無いので、綺麗に書くことを心がけたいね。
ホテルの思い出、第一回目だ。

私はホテルのレストラン課に所属していた。
ウェイターってやつですな。

入社して最初に配属されたのが、コーヒーショップ。
朝から夜遅くまで営業していた。

次の日の朝食準備の為、泊まり勤務が有った。
昼から勤務し、翌日の昼まで働き帰るのだ。

夜中の12時に仕事が終わり仮眠を取る。

仮眠の前に調理場の方に作ってもらった食事(賄い)を食べ、売り物のビールをガンガン飲んで毎回盛り上がってたなぁヽ(´ー`)ノ

食事が済むと同僚らと風呂に入る。
5〜6人は入れる浴槽だったかな。

夜中に入るので、風呂場には我々以外誰も居ない。

そんな訳で、風呂場は修学旅行状態となる!!

洗い場の排水口を塞ぎお湯をジャンジャカ洗い場へ流し、脱衣所へ溢れそうになるくらいまで溜めて


「警戒水位突破しそうです!!」


なんて言って大騒ぎ!

何やってんだか(`・ω・´)



更には、4つほど有るシャワーを全て床に置き蛇口を全開にっ!!

家庭用のシャワーの数倍の水圧があり、床に置いたシャワーは縦横無尽に暴れまわる?( ̄□ ̄;)




「蛇の舞」


とか


「八岐大蛇」



などと名付けて大はしゃぎしてたな。

しかしこの八岐大蛇の始末が大変だ。

シャワーを止めに行くのが困難なほどの暴れっぷり。
風呂場は戦場のような状態だった。

浴槽に目を向けると、上司と先輩が二人で浴槽から脚だけ出して



「シンクロデュエット!」



と喜んでクルクル回ってます(;・∀・)ハッ?



とてもホテルマンとは思えない行動ばかりです・・・。




会社の風呂場の話で、忘れてはいけない話があったよ。


いつもはビールだけ飲んでいたのだが、その時はバーボンを飲んでしまった。
ロックで飲んでいて、後輩がお代わりをジャンジャカ作る。
残すのも勿体無いので飲み干し、気付けばボトル半分以上を飲んでしまった?( ̄□ ̄;)ナント!!


かなり酔った状態で風呂場へ。



シャワーを浴びていたらそのまま寝てしまったようで、風呂場で朝を迎えたらしい。

シャワーを流しながら床に“大”の字になって寝ていたそうな・・・。


下手すりゃ私は死んでいたかもしれないのです!!
泥酔状態で風呂へ入ろうだなんて危険極まりないですな。

その“大”の字になって寝ていた話を先輩に話したら



「“大”じゃなくて“太”じゃネー???」


「“、”が付いてるからな」



と言われた。






(;・∀・)ハッ?





「、」と言うのはアレださネー(≧∇≦)b
自分が作家にでもなったようなタイトルだな(・∀・)イイ!!


平日のFFプレイ時間も減り、書くことがあまり無くなってきた。

【肉】日記ばかり書くのもアレなので、以前勤めていたホテルの話でも書こうかと思う。

ホテルのレストランで働いていたので、裏話や面白エピソード等が沢山ある。

今日は時間があまり無いので軽く紹介だけにしておこう。

ネタとしては


○ホテルの舞台裏


○困った客達


○私が見た芸能人の客


○失敗談


など様々なエピソードを順次紹介したいと思う。

企画倒れになるかもしれないが、頑張るつもり。

思い出すと恐ろしい話や、かなり笑える話がある。
書いちゃっていいのかと迷うような内容の話もあるが、辞めてからだいぶ経つので書いてしまうつもりだヽ(´ー`)ノ

次回はいつになることやら・・・

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